だらだらミトン通信

アメリカ生活の記録、主に病気関係

アメリカの多様性と学校

アメリカの学校に行かせるようになって驚いたことの1つに一人一人に合わせた教育がある。

 

学校にボランティアに行くと廊下で担任でない先生と勉強している子がいたり、図書館でリテラシーの先生と本を読んでいる子などがいる。もちろんうちの子供たちのように第一言語が英語ではない子達のためにはESLクラスもあるし、ESLの先生とは別に外国語を理解する先生もいる。日本人だけでなく、うちの学校区に多いアラブ系の先生もいる。息子はテストの度に日本人の先生に通訳してもらっていた。

また身体に不自由がある子なら補助の先生がほぼつきっきりで面倒を見てくれる。

余程不自由だと学区の重点校に行かねばならないが自分たちの家の近くの学校に行けるなんて。

 

子供たちに合わせて日本の学校とは比べ物にならないほど補助の先生がいることに驚いた。

そして、それがズルイことではなく普通なこととして行われている。

 

取り出されて勉強している子は多くは勉強のフォローが多い感じはするが、先生が授業中に呼び出しみんなと別のことをするのは別に普通。

上の娘の時も娘と同じにキンダーを二回する子もいたし、またできるから取り出しの子もいる。算数飛び級の試験を受けて算数だけ上のクラスで受ける子もいる。

 

去年、真ん中の先生は算数だけでなくリーディングの成績も悪くないし、落ち着いているし、全部飛び級もありだと思うと校長先生と相談したようだ。

年度末に行われるマススキッピングテストを受けて、合格しなかったけれども担任と校長との話し合いで算数は飛び級することに。

今年は本当に算数が得意な子と2人一学年上のクラスに授業に行っている。それも別に普通のことで、上のクラスの子も受け入れてくれている。

 

アメリカの学校はゆるいと思うことも多いけれど、個人に合わせて勉強を教えてくれるのはありがたい。日本だったらできる子は物足りなく、できない子は置いてきぼりになってしまうこともありそうだ。

掛け算で引っかかってその後の勉強ができないから中学の先生が小学校に掛け算は絶対身につけてさせてくださいときたことがあるという話を日本の時に幼稚園で一緒だった方から聞いた。

 

つい最近知った単語でIEPというのがある。

Individual education programs 、個人的教育プログラム。日本でも発達障害者支援法などもできたが発達障害あるなしに関わらずアメリカでは困っていそうな子には手を差し伸べてくれる。

 

うちの息子みたいなある程度勉強はできるが困ってる子に関しては手薄になりがちな気もしなくはないけれど、アメリカってすごいな。と感心することのひとつだ。人種や宗教などの多様性に基づいて教育にも多様性が認められやすいのだろうか。

 

アメリカに来て、アメリカのほうが生きやすいという子も多いのはスナックの時間があるだけだけではないと思う。